The Secret Language of Eating Disorders 〜あなたの大切な人が拒食症になったら

姉妹

2007年05月01日Posted in 2007年05月 by hayamataro

今日会社の同僚に
「拒食症はうつるらしいから家族にも注意しろ」と言われた
拒食症になりやすい素質は遺伝的なものだから
それは有り得る


親の役割は、子供たち全員を健康に育てることだ。だが子供の一人が摂食障害にかかると、親のエネルギーは自然にその子に注がれる。この間、他の兄弟たちが見せる反応は様々だ。中には進んで手助けをしようという子供もいるし、自分が生き延びるために現状を無視しようとする子供もいる。特に感じやすいティーンエージャーは、何事も否定的に捉えがちだ。家族内に摂食障害患者の兄弟がいるティーンエージャーは、心の中に怒りをためこんでイライラしていることが多い。以前は仲が良かった兄弟ならば、心配のあまり自分自身の成長をストップさせてしまうことも珍しくない。
自分の兄弟、姉妹が病気になった時、心配するのはごく自然なことだ。だが必要以上に心を痛めることを避けるためには、姉あるいは妹の病気はその子のせいではないこと、彼女は今普通ではない状態であること、彼女が病気の最中の奇異な行動に腹を立てたり、それによって彼女の人格を判断してはいけないことを言って聞かせるのは良いだろう。

/(Peggyの本より抜粋)

ユカは最近、ユミを避けるようになった
学校へも一緒に登校しなくなってしまった
いらいらしているのも確かだ

ユカのことも守らなければならない

おじいちゃん

2007年05月02日Posted in 2007年05月 by hayamataro

ユミは今日、学校の授業で田んぼを耕してきたそうだ

学校が近所の農家の田んぼを借りて
生徒たちに田植えから収穫までを体験させるのだ

ユミは
おじいちゃんの事を思い出して泣いてしまったと言った

ユミのおじいちゃん、妻の実家は米農家で
辺り一面田んぼである
おじいちゃんはユミをよく農作業に連れて行った
ユミはとても楽しそうだった

おじいちゃんが死んだのは去年の冬だった
家族4人で天国へ見送った
本当に悲しい出来事だった
私も妻も涙にくれた

ユミがあまり食べなくなったのはその頃からだったかもしれない

ゴールデンウイーク

2007年05月07日Posted in 2007年05月 by hayamataro

今、私にとって最もつらいのが
ユミの泣く姿だ

ユミは本当につらそうに泣く
眉間にしわを寄せ、歯を強く食いしばるあまりによだれを垂らしながら泣く
私の心は苦渋の炎で焼き尽くされる
何もしてやれない自分に苛立って、気が狂いそうになる

だからゴールデンウィーク中も
散歩に行きたいと泣きながら訴えるユミを見かねて
ほぼ毎日灯台まで散歩に行ってしまった

I先生には2?3日に1回と言われていたのだが
これで良かったのだろうか

しかし散歩を禁止したときのユミの苦しむ姿を見ていると
まるでユミの病気の心が力を増しているように感じるのだ
一方、きちんと目的地の灯台まで行くと
とても気が晴れるようで明るく元気になり
食事もためらいながらではあるが、結構良く食べる

I先生の言葉を思い出した


様々な治療において、治療マニュアルというものは非常に有効です。
しかし、そのマニュアルの生かし方を知らなければ、その効果は半減します。
治療マニュアルを真に生かすための極意は、
ダイヤモンドの心を見つめる医療の実践 にあります。
マニュアルに即した治療を行いながらも、その人の目を見つめ、
その主体性が発揮されているかどうかを常に見続けることです。
そして、その目が輝いていないなら、
マニュアルを金科玉条のごとく、絶対視するのではなく、
常に今、行っている治療を再点検し、アレンジして使うことです。
それが、人を“もの”としてみるような治療ではなく、
それぞれの個性を見つめた生きた治療ではないかと思います。

/(I先生のブログより抜粋)


ゴールデンウイークの海岸は家族連れや若者たちで大賑わいだった
みんな楽しそうで羨ましい

本当に羨ましい

2007年05月08日Posted in 2007年05月 by hayamataro

I先生は、拒食症を簡潔に表現している


「もともと拒食症になりやすい一定の性格の傾向性があり、
そうした性格の子が、何かに行き詰まるなどして、ダイエットや食思不振、
食事の内容への拘りなどをキッカケにして、拒食症になる」
というのが、拒食症の原因、
およびその成り立ちと考えていただいてよいのではないかと思います。

/(I先生のブログより抜粋)

キッカケはキッカケであって
ユミの病気の根本の原因ではない

確かにユミは1年ほど前から
菓子類や清涼飲料、ファーストフード類などは頑なに口にしないようになった
身体に良くないからだと言っていた
テレビや新聞などのメディアの影響だろう
このようなこだわりがキッカケになったのだろうか

私が叱ったこと、引越し、転校、祖父の死、
キッカケはいろいろと思い当たる
しかしもはやそれははどうでも良い

ユミの病気の心を根絶するためには
根本の原因=病気の心の温床となっている
“拒食症になりやすい一定の性格の傾向性”
を取り除かなければならない

2007年05月10日Posted in 2007年05月 by hayamataro

長い旅


「もともと拒食症になりやすい一定の性格の傾向性があり、
そうした性格の子が、何かに行き詰まるなどして、ダイエットや食思不振、
食事の内容への拘りなどをキッカケにして、拒食症になる」
というのが、拒食症の原因、
およびその成り立ちと考えていただいてよいのではないかと思います。

/(I先生のブログより抜粋)

ユミの病気の心を根絶するためには
“拒食症になりやすい一定の性格の傾向性”
を取り除かなければならない

Peggyによればそれは“CNC(習慣性自己否定癖)”

I先生によれば、
“ついつい周りの人たちと比較してしまう心”
“誰にも愛されていないと思う心”
“自分なんて生きている価値もないと思ってしまう心”
などの心の問題である。


ユミの心の中にある問題を探しに行こう

病気の心の温床となっているネガティブなもの
自己否定の種を見つけて、一つずつ摘み取って行こう
ユミの瞳が輝きを取り戻すように
そしてもう二度とこんなつらいことが起きないように

これは年単位の長い旅になると、I先生は言っていた
なぜならこれは単なる治療ではなく、本人の成長を求めることになるからだ



私はパスポートも地図も持たずに突然見知らぬ外国に足を踏み入れたような気持ちだった。あるのは自分のやる気だけ。娘の自己否定の行動の裏には、二つの違う意思が息づいていた。ポジティブなものと、ネガティブなもの。本能的に、私は娘を生かすたけにはポジティブな心に栄養を与え、ネガティブなものを消していかなければならないと思った。
/(Peggyの本より抜粋)

2007年05月11日Posted in 2007年05月 by hayamataro

ダイヤモンドの心

I先生の「ダイヤモンドの心を見つめて引き出す」治療論は素晴らしい
すべての心の病気において、治療の基盤となるものだと思う

これをユミに教えたくて、交換日記を始めようと思った



ユミ、ダイヤモンドってとっても強くて、とってもきれいに輝いてるよね
存在しているだけでとっても価値があるよね
人間も本当はそうなんだよ
誰でもダイヤモンドの心を持ってるんだよ
明るく、おだやかに、素直に、優しく、智恵と勇気を持って
人を信じて生きていきたいって思う心

もちろん、ユミだってそうだよ
パパもママもユカも、学校のおともだちや先生も、みんな同じ
そのダイヤモンドの心が「本当の自分」なの
本当のユミなの

でも誰でも生きているといろんなことがあって
「うその自分」ができてきちゃうんだ
「うその自分」は「本当の自分」とはまったく反対のもので
本当はそうしたくない自分なんだよ

たとえば
「こんなこと言ったら、おともだちに嫌われるんじゃないかな」
「おともだちに話しかけたいのに、はずかしくってできない」
「いやなことがあったんだけど、ママに話したら心配かけちゃう」
って思って、話したいのにがまんするとき
「本当の自分」は話したいのに
話さないでがまんしているのは「うその自分」

「ママに甘えたいけど、いまはつかれてるみたいだから悪いかな」
「パパに甘えたいけど、いまはいそがしそうだから悪いかな」
って思って、甘えたいのにがまんするとき
「本当の自分」は甘えたいのに
甘えないでがまんしているのは「うその自分」

「すごく楽しいんだけど、楽しがってはしゃいだら子供っぽいって思われる」
「ほめられてすごくうれしいんだけど、うれしがってはしゃいだら子供っぽいって思われる」
って思って、喜びたいのにがまんするとき
「本当の自分」は喜びたいのに
喜ばないでがまんしているのは「うその自分」

「ほしいものがあるんだけど、わがまま言っちゃだめだ」
って思って、ほしいのにがまんするとき
「本当の自分」はほしいのに
いらないってがまんしているのは「うその自分」

「うその自分」は誰でももってるんだよ
パパにもあるよ

「うその自分」を使ってるとどんどん大きくなって
「本当の自分」をかくしてしまうんだ
そうすると大きくなった「うその自分」から
こんどは「病気の心」がうまれる
そして「うその自分」が「病気の心」をそだてていくの

「病気の心」はいろいろな病気のたねになるんだ
ユミの病気もそのせいなの

だから「うその自分」をなるべく使わないようにすればいいんだよ

「本当の自分」が話したいから話すの
「本当の自分」が喜びたいから喜ぶの
「本当の自分」が甘えたいから甘えるの
「本当の自分」がほしいからほしいって言うの

そうすれば「うその自分」はどんどん小さくなって
かげにかくれてたユミの「本当の自分」
「ダイヤモンドの心」が顔を出してくるよ

そのとき「病気の心」もなくなって
しあわせになれるんだよ

パパにも「うその自分」がいっぱいあるけど
ユミといっしょになおして
しあわせになろうね

これから、ユミの「本当の自分」がしたかったこと
できたこと、できなかったこと
何でもどんなことでもいいから
思い出したら書いてパパに教えてね


2007年05月15日Posted in 2007年05月 by hayamataro

自己否定の種

I先生のブログ、Peggyの本から、
自己否定の種と成り得る要素を全て拾い上げてみよう


自我未形成による要素
・性格、あるいは人格が未熟
・両親に面倒をかけない“いい子”
・親の期待に応えて喜んでもらおうと頑張る
・勉強、音楽、美術、運動など、常にトップでいないと落ち着かない
・過剰なくらい繊細で、他人の要求に良く気がつき、熱心にそれをかなえようとする
・自分の価値を他人に認めてもらおうとする
・自己、自分らしさが存在しない
・自己評価が低い
・自己嫌悪
・どんなに無関係なことでも自分の責任のように感じる
・人類に対して責任を負っていると感じる
・自分の人生に興味がない
・人の目、人からどう思われているかがとても気になる
・周りの人の気持ちに合わせようとして、自分の気持ちを抑えて、あまり自己主張をしない
・利他的

アレキシサイミアによる要素
・普段から全くストレスを感じない
・もやもやした気持ちやイライラした気持ちをうまく解消できない

損害回避性向による要素
・他人に助けを求めない
・自分の気持ちを言葉に出せない
・本当の自分の思いを抑え込んでしまい、ストレスを溜め込む
・「こんなことを言えば、相手に嫌われるんじゃないかな」と思い、本当の自分の思いを正直に語れない
・人の邪魔をしたくない
・疑い深い
・他人から否定されるのを恐れる
・他人の感情を害することを恐れる
・ためらってばかりで、人と関わらない
・わがままを言わない
・人間臭いことを避ける
・他人が信じられない

固執性向による要素
・非常に几帳面で、細かなことなどにこだわり、融通が利かないような、強迫的な性格
・完璧になろうとする


ユミのダイヤモンドの心の輝きは
これらのネガティブな要素に隠されている

2007年05月21日Posted in 2007年05月 by hayamataro

嫌悪

Wikipediaで、拒食症の原因について気になる記述を見つけた


性的な成熟に対する恐怖・女性であることの否定:
女性は第二次性徴を迎えると、皮下脂肪をたくわえ身体が丸みを帯び、乳房がふくらむなど身体が変化する。これらの身体変化を受容できず嫌悪・拒絶する心理から摂食障害を発症する場合もある。

/(Wikipediaより抜粋)

なぜ気になったかと言うと
先日テレビで、豊満な体つきの水着の女性が出演していたとき
ユミは目を背けて強い嫌悪感を示していたのだ

しかしこれについては
原因ではなく症状であると、PeggyもI先生も言った


子供は性的に成長したくないために、拒食症になるとも言われている。セクシュアリティとは、成熟だけではなく、快楽にもつながっている。ネガティブ・マインドは犠牲者に食べる快楽を許さないように、その他のどんな種類の快楽も感じさせまいとしているのだ。性的に成熟することは、回復して正常に戻ることを意味している。拒食症患者は心の中で、一度大人になろうと試みて失敗した自分にそんなことは許されないと感じている。性的成熟(あるいは正常な行動)を避けるのは、世界を救おうとして失敗した自分への罰なのだ。同時にこれはセックスに対する恐怖心ではなく、再び責任を背負って失敗することへの恐怖でもある。生理が来るのは身体が健康であることの証明なので、犠牲者にとって歓迎せざることなのだ。
そのため重症の摂食障害患者は、性を放棄する。

/(Peggyの本より抜粋)

2007年05月22日Posted in 2007年05月 by hayamataro

アレキシサイミア


失感情症(アレキシサイミア):
自らの感情に気づくことができない・できにくいことを「失感情症(アレキシサイミア)」という。摂食障害も失感情症の要素があることが指摘されており、自らのストレスやつらい気持ちに気づかず(否認して)、その代わり身体症状で表現しているという可能性がある。

/(Wikipediaより抜粋)

これは私にも思い当たる節がある
私も以前はストレスなどほとんど感じたことがなかったからだ
そしてそれは決して良いことではなく、逆に障害の元となるのだ

ユミにもこの性質が遺伝しているのだろうか

2007年05月25日Posted in 2007年05月 by hayamataro

客観性養成プログラム

客観性を養うとはこういうことだったのか


「私にだけ一日のうちいに三つも嫌なことが起こったの。こんなの我慢できないわ」
「三つ!たったの三つかい?」。彼は信じられないような顔をして、頭を横に振った。「ほら、涙を拭いて。一日のうちに嫌なことが十二回起こったら、わしのところに来て泣きなさい。」
だが一日のうちに十二回も嫌なことが起きたことは一度もなかった。あれはまるで生まれる前のような出来事のような気がするほど昔のことだが、それほどひどい目にあったことは一度もない、結局人生というのは、どのように私たちが受け止めるかということなのだ。
私たちのプログラムは客観性を学ぶためのものである。見せかけではなく、その本質で社会を捉えようということだ。客観性は「誰が悪いのでも」「誰を責めるのでも」ないという状況を作り上げることが出来る。その目的は、何かにつけて自分が悪かったのだと思わなくなるよう、社会を新しい見解で理解できるようになることである。そうすることで彼女の態度はごく自然に、良い意味で分別がある、他人に優しくなることだろう。

/(Peggyの本より抜粋)

2007年05月28日Posted in 2007年05月 by hayamataro

歯型

冷蔵庫の中のチョコレートに
くっきりと歯型だけが残っていた

たぶんユミだろう
食べたくて食べたくて仕方ないのだろう
でも恐ろしくて食べられない
かじってみたただけの歯型

料理本をよく見るのも
本当は食べたい気持ちの表れなのだ


ユミ、チョコレートなんて好きなだけ食べていいんだよ

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